さて、今回は火星基地との全面戦争のお話です。
前回もなかなか面白かったのですが、どうやらあれはあくまでも前座のようで、小休憩を挟んで本格的な戦闘のようです。
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イナホの能力
最初イナホの義眼は、あくまでも視覚を補うもので、信号処理コンピュータは視神経と接続しているものだと思ってました。アナリティカルエンジンと名前が付けられて、イナホが思考だけでこれとやりとりしている状況を考えると脳の入出力系に広く接続されているようですね。使っていない脳神経にタスクを割り振るという話なので、どうやら積極的に脳活動に介入できるコンピュータのようです。
スレインのタルシスは未来予知と説明されており、イナホはコンピュータによる高速シミュレーション。どちらも未来を見るものなのに、この対比は面白いです。
イナホのモデルがオーディンであるということ、本編でも説明されていましたね。
今期は北欧神話系多いですね。ファフナーとか。
今回の戦闘の件
地球カタフラクトの背中のアレ、推進剤タンクとバッテリーだと思ったんですが、あの筒含めてスイングバイ用のアンカーユニットでしたね。凄く意外でした。しかしデブリが多い宙域で使用するなら、推進剤よりもアンカーの方がはるかに重量軽減になります。合理的です。
しかし宇宙での戦闘は本当にいいですね。陸上では駆け回るだけのロボットでも、自由自在に機動戦闘ができるので。この作品でその良さを再確認しました。
デューカリオンの火砲に関して、近接防御用兵器が「ダダダダダダ」って音じゃなくて、ガトリングの「ヴォォォォォォォ」って音だったのはポイント高いです。また、主砲は従来からの火薬式のようです。ビーム兵器とかくるかとも思ったのですが、地球軍がそんなものを実用化している描写はないですし、一応カタパルト等レールガン系の技術はあるようですが、反重力で飛ぶ戦艦の信頼性が不明な以上、兵装周りは信頼性を優先したんでしょうね。
(12742km+431km)×2×3.1415=82766km これ割る120秒は、690km/s
仮に月軌道でやってたら18840km/s 一応光速は越えないが、反動はヤバイ
一応描写からタルシスの弾丸速度を求めようとしたんですが、スレインの「開戦前に撃った」ってのを聞き逃していたので割愛。
ニコニコのコメントに6時間前ってあったので、それを参考にすると3.83km/sなんで、戦車砲の倍くらいでまぁまぁ強力な火砲ですかね。
助けに来たインコの「嫌!」はなかなかに死亡フラグだと思ったんですが、イナホの「その位置がいい」っていうのでフラグをあっさりぶっ壊しましたね。こういうハラハラドキドキからのスッキリは、見ていて小気味いいです。
ディオスクリアの受信アンテナがやられた直後、ザーツさんはスレイプニールが近くにいると踏んで見えないまま手を振り回したんですね。で、イナホはギリギリで回避するも足を消し飛ばされると。
ドップラーレーダーは、ドップラー効果で移動物体のレーダー反射波長が変わることを利用して速度を割り出すレーダーですね。
ザーツバルム卿の退場
スレインが姫さまのためならなんでもやるし、姫さまを傷つけるやつは一生許さないっていう性格であることを読みきれなかったのがザーツさんの敗因ですかね。ただ、EP12、揚陸城での戦闘でスレインに頭を狙えと示してたことから、その時は死んでも構わないと思ってたでしょうし、また、前話でスレインの火星に対する考え方を聞いていたことが、あの散り際の潔さにつながったんでしょうね。
しかし、スレインは時々感情と行動が乖離しているというか、今回ザーツさんをやったときは憎いから殺したというよりも、こいつは許してはいけないんだって自分に言い聞かせてるようにも見えますね。EP12話でもとっさにザーツさんを庇いましたし、アセイラム姫のためにはなんでもできるけど、そのためにはもっと非情にならなければいけないと思い込もうとしてるように見えます。
今回も良かったですね。やはり悪役でも退場の潔いキャラクターはすごい好感が持てます。
物語自体は、昔よくあった、こまけぇことはいいんだよ、なノリのロボット物を設定現代で大真面目に作ったらどうなるか。っていうのがとてもいいです。