同人誌感想「電が着任しました」 サークル:だーくさいどるーむ

 

この手の作品としてはありふれたもので、あまり王道から外れていない作品ではあるのですが、ここの電ちゃんや司令官が何をしてきたのかという事前知識を持っていれば持っているほど深みの増す一冊でした。
話自体はローコンテクストで、その本質はハイコンテクストというかなり完成された作品だと思いますはい。

 

作者が艦娘を人間とは異なる何かとして設定してあるのならば避けては通れない問題。

艦これは設定の大半が曖昧ゆえに日常からシリアスまで幅広いのですが、「艦娘とは兵器である」という設定で話を進めるのなら必ず通らないといけない問題ですね。
そしてその手の作品の多くが「主人公は彼女を人間として扱う」ことで救済となるのですが、確かにそう考えると王道ド直球と言っても過言ではないです。
王道ゆえにシンプルで、感動のポイントがわかりやすくて読みやすいです。上述のローコンテクストの部分ですね。

 

既刊、もしくは同時頒布の「Changing!!」を読むと一気に深みが増す

自分は、結局この本が面白いのはここに尽きると思います。今の電ちゃんはどうなっているのか、この司令官はどうなったのか。そんな事前知識があるからかなり面白く仕上がってる。そう思います。
こういう作品、本当好きなんですよね。その作品に関する事前知識があればあるほどどんどん深くなっていくやつ。上述のハイコンテクストの部分。
初見な方々からしてみればこの本を読んで同時頒布の「Changing!!」を読むのが自然にハマれると思うのですが、やっぱり自分は、前からこの電ちゃん達を知ってて良かったなぁって気持ちでいっぱいです。

 

だーくさんのシリアス長編も見てみたいです……