アルドノア・ゼロのSF設定の中核であるアルドノアドライブ、どうやらドライブごとに固有能力があり、その能力に対応したカタフラクトを、火星側は開発しているようです。
例えば、
ニロケラスなら次元バリアを展開するドライブ。
エリシウムなら周囲の分子運動エネルギーを奪うドライブ。
こんな感じで。
この設定、なんとなくファンタジー感があってなんとなく苦手だったんですよ。ただ、現実の動力機関も同じようなものだと考えると納得できるんですよ。
現実での動力機関で割と有名なものに、ガスタービンエンジンがあります。
詳しくはWikipedia先生を参照していただくとして、単純に仕組みは、
燃料を燃焼させて、燃焼によるエネルギーを運動エネルギーに変えてタービンを回す
というものになります。
このエンジン、出力の割に小型化が可能なのでいろんな用途で使われます。
アルドノアで言うと地球製カタフラクトがガスタービンを使用しています。
ガスタービンエンジンを使われている用途で分類すると以下のようになります。
戦闘機用:噴射を推進力に変える→ジェット噴射を発生させる能力
船舶用:タービンの回転でスクリューを回す→スクリューを回転させる能力
インフラ用:タービンの回転で発電をする→発電する能力
アルドノアドライブも比較としておいておきます
ニロケラス:エネルギーを次元バリアに変える→エネルギーを次元転移させる能力
アルギュレ:エネルギーでプラズマを発生させる→大出力プラズマを発生させる能力
ヘラス:エネルギーで単分子構造を形成する→分子構造を変化させる能力
こんな感じになります。
要するに、ドライブはエネルギー発生機関としては同一なのですが、
各能力を行使するために最適化された構造をしている
ということを端的に、ドライブの能力と言っているのではないかということです。
アルドノアドライブの構造と概念図がわからない以上、想像でいう他ないのですが、ドライブ自体のエネルギーの取り出し方法は全て同一なのだと思います。
よくあるロボット物とかだと、これを電力に変換して、さらにビーム兵器や推進機関へ送るという構造だったりします。
これだと要素ごとに分解可能なので、整備性は高かったりするのですが、取り出したエネルギー→電力→ビーム他という複数のエネルギー変換が必要なのでどうしてもエネルギーロスが発生します。
アルドノアドライブだと、そのエネルギーロスを減らすためにドライブ自体に能力という形で出力用のデバイスがくっついて一緒になっている、ということだと考えることができます。
個人的にドライブの固有能力という設定には強烈な違和感を感じていたのですが、そもそも動力機関が電力などの使い勝手の良いエネルギーを生み出すものという先入観に囚われていたのだと認識出来ました。そう考えると、アルドノアの設定もなかなか面白いものですね。
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