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死者およそ55億4800万人。
2006年7月12日水曜日、最初の核攻撃と、その後1ヶ月で亡くなった人間は、戦後の乏しい資料をかき集めると、その辺りだと推定されている。
都市部の生活インフラ、通信設備、住宅、商業施設、工場、道路、鉄道、それらは軒並み深刻な被害を受け、行政機構はその人員ごと消滅した。
かろうじて即死を免れた人々も、消滅した物流によって食料や医療にアクセスできず。ゆっくりと死に絶えていった。
後に残ったのは外洋に退避していた大国の僅かな艦隊と、航行中の一般船舶、アメリカ、ロシア、中国の首脳部と、EUの一部政府。そして秩序を失った世界中の難民。
例外として、日本は、倫理を無視したある兵器の導入によって、核攻撃の全ての防衛に成功。国家としての形態を維持していた。
第三次世界大戦、人類史上最悪の消耗戦は、こうして始まりを迎えた。
そんな異常な時代を経て、各々が各々の手段を持って、永遠を目指す。どこまで行けるのか、結末が訪れてしまうのか、だれもわからぬまま。
-Hawk in the Rain-
雨御那理咲と上日鷹明の物語。
先天性疾患持ちの少女と、弾道弾迎撃戦闘機にされた少年が、苦難の中で永遠を目指す話。
-Never Fading Colors-
ソフトウェアトークたちの、日常だったり非日常だったり、色恋だったり仕事だったり戦争だったり。